ホームパーティーでお酒を大量に注文したのに、結局ゲストの半数が飲まなかった――。企業でもまさにそんな状況が起こり得る。ただ異なるのは、何十億ドルもの資金がかかっており、返品ができない点だ。蒸留酒メーカーの貯蔵庫は景気が良かった時期に仕込まれた熟成中の蒸留酒のたるでいっぱいだが、近頃はそれを飲みたがる人が減っている。この問題は米国のバーボンに限った話ではない。コニャックやアイリッシュウイスキー、スコッチウイスキーも世界的に供給過剰になっている。酒類メーカーの株価の割安感に引かれる投資家は、まずこのような在庫で膨れ上がったバランスシートに目を向けるべきだ。熟成酒のメーカーは毎年どれだけの原酒を新たに仕込むかを決める際、その酒が熟成を終える頃に需要がどうなっているか、根拠に基づいて予測しなければならない。業界データ提供会社IWSRのコンサルティングディレクター、コリン・ターネス氏は「貯蔵庫に眠るたるは、何年も前に立てられた予測が形となったものだ」と述べる。