ランキング抜粋

マンション価格の上昇が止まらない。都心の一部の高級物件だけでなく、ファミリー向け住戸の中心価格帯も押し上げられ、「億ション」はもはや限られた富裕層向けの言葉ではなくなりつつある。価格高騰が続く中、マンションの「ブランド別平均価格」ランキングから資産価値の現在地を読み解く。(ダイヤモンド・ライフ編集部 大根田康介)

首都圏マンション
新築は平均1億円突破

 不動産経済研究所によると、2026年上半期に首都圏で発売された新築マンションの平均価格は1億135万円となり、上半期として初めて1億円を突破した。前年同期比では13.1%上昇している。東京23区は1億4249万円(同9.1%アップ)に達し、神奈川県は8346万円(同20.0%アップ)、千葉県は8997万円(同56.8%アップ)となった。

 一方、発売戸数は前年同期比0.8%減の7989戸で、上半期として5年連続の減少。初月契約率は64.8%に低下し、6月末の販売在庫は前年同月末より363戸多い6389戸に増えた。価格が上がる一方で、購入者が慎重になる様子もうかがえる。

 極端な高額物件に左右されにくい中央値を見ても、上昇傾向は明らかである。26年上半期の首都圏新築マンション価格の中央値は8040万円で、25年下半期から14.6%上昇した。東京23区の中央値は1億2153万円となり、発売された2684戸のうち65.4%に当たる1756戸が1億円以上だった。

 背景には、資材費や人件費、用地取得費の上昇がある。駅近や再開発地区など、採算を確保しやすい立地に供給が絞られていることも平均価格を押し上げている。

 国土交通省の不動産価格指数でも、25年12月の区分所有マンションは2010年平均を100として225.1に達した。マンション価格は全国的に見ても、戸建住宅(同121.9)や住宅地(同119.8)を大きく上回るペースで上昇している。

ブランド上位30位は
平均価格1億円超え

 こうした市場環境のなか、ブランド別の価格差はどうなっているのか。MFSが2026年8月にリリースしたマンションAI査定サービス「CAPS」によるブランド別ランキングを見ると、高価格帯ブランドの強さが鮮明になった。

 マンションは、「パークコート」「プラウド」「ザ・パークハウス」などのブランドごとに広く認知されている。購入希望者や所有者が、ブランドの知名度やイメージを物件選びや資産価値の判断材料にすることも多い。

 しかし、これまではブランドごとの価格や賃料、値上がり幅を同じ条件で比較できるデータがほとんどなかった。デベロッパーが公表する情報は自社物件が中心で、他社ブランドと比べることが難しいためだ。市場で確認できる個々の売り出し価格も、専有面積や間取り、築年数などが異なる。そのまま並べるだけでは、ブランドによる価格差や値動きの違いを正確に把握できない。

 そこでMFSは、約450万件のマンション販売価格・賃料データを基に構築した独自のAI価格モデルを活用し、推定単価をブランド別に集計した。面積や間取りなどの条件をそろえて比較できる「マンションブランド価格・賃料ランキング」を開発し、ブランドごとの価格水準や上昇率を分かりやすく示している。

 なお、このランキングはAIモデルによる推定値であり、実際の成約価格を示すものではない。それでも、面積や間取りをそろえ、ブランドを横断して比較できる点は有用だ。

 それでは、マンション「ブランド別平均価格」ランキングの上位30位(26年8月時点)を見てみよう。