「能力はあるはずなのに、なぜか職場では評価されない」。こうした状態になると、「自分には才能がなかったのか」と考えてしまいがちだ。しかし、才能があることと、その才能を職場で発揮できることは別の話である。漫画家・かっぴー氏の著書『天才になれなかった全ての人へ 自分だけの武器が見つかる才能論』で紹介されている「天才状態」と「カード思考」から考えてみよう。(構成/ダイヤモンド社・榛村光哲)
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才能は「どこで使うか」で変わる
「カード思考」では、自分が持っている能力や性質、経験など、自分が使えるものを「カード」として捉える。
しかし、どれだけ強いカードでも、それを使える環境にいなければ力を発揮できない。
「仕組み化」が得意なのに、個人の飛び込み営業ばかり求められる。
「人と関係を築く」のが得意なのに、一人で完結する仕事ばかり任される。
これでは、自分のカードを持っていても使う機会がない。才能がないのではなく、才能を発揮する条件が揃っていないのである。
職場との相性は「4つ」で考える
自分と職場が合っているかどうかは、大きく「評価基準」「部署(業務)」「立場」「チームメンバー」の4つに分けて考えられる。
まず「評価基準」。会社によって何を評価するかは違う。売上なのか、利益なのか、顧客との関係なのか。あるいは結果だけでなく勤務態度まで重視するのか。自分が得意なことと、会社が評価することがズレていれば、力を発揮しても評価にはつながりにくい。
次に「部署(業務)」。会社自体との相性が悪くなくても、任されている仕事が自分に合っていなければカードは使えない。そして3つ目の「立場」が変われば、求められる力も変わる。優秀なプレイヤーが管理職になって苦戦することもあれば、管理職になった途端に力を発揮する人もいる。
最後は「チームメンバー」だ。同じ会社、同じ仕事でも、誰と働くかによってパフォーマンスは変わる。上司が変わっただけで、急にのびのびと働けるようになることもある。
「会社が合わない」で終わらせない
だから、「この会社は自分に合わない」とひとまとめにして考える必要はない。評価基準が合わないのか、業務が合わないのか、立場が合わないのか、チームメンバーが合わないのか。どこにズレがあるのかを見極めることが重要だ。
部署異動だけで突然活躍する人もいる。上司が変わった途端に評価され始める人もいる。本人の能力が急激に上がったわけではない。環境の一部が変わったことで、もともと持っていたカードを使えるようになったのである。
「天才状態」に入れる場所を探す
本書では、「天才状態」に入る条件として、「能力を100%発揮できている」「自然な状態である」「価値を生んでいる」という3つが示されている。環境が合わなければ、この3つを揃えるのは難しい。得意なことを使えなければ100%の力は出せない。人間関係のせいで自分を抑えていれば、自然な状態ではいられない。自分の強みと評価基準がズレていれば、力を発揮しても価値として認められにくい。
才能があるのに活かせていないと感じるなら、自分の能力だけを疑うのではなく、「評価基準」「部署(業務)」「立場」「チームメンバー」を確認してみる。そのどこかが変わるだけで、力の出方は大きく変わるかもしれない。





