「定年後、何を生きがいにして過ごせばいいのか」。仕事を離れれば、趣味や旅行など、自分の好きなことに使える時間は増える。しかし、自由な時間が増えただけでは、どこか物足りなさを感じる人もいる。現役時代には当たり前にあった「自分が必要とされている」という感覚が、定年とともに失われることがあるからだ。では、定年後も生きがいを持ち続ける人は、何を大切にしているのだろうか。『3000件の職場の悩みを解決したプロが教える リーダーのふるまい大全』の著者・本田淳也氏が、そのポイントを解説する。
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定年後の生きがいは、趣味や旅行だけではない
定年後の楽しみというと、趣味に没頭する、旅行に行く、好きなことを自由にやる
――そういったイメージが浮かびやすいものです。もちろん、それらは大切なことです。
ただ、実際に定年を迎えた方の中には、趣味や旅行だけでは埋まらない何かを感じている人もいます。
定年後も生きがいを持てる人が大事にしていること。
それは「人の役に立つこと」です。
現役時代は、仕事をしているだけで誰かから頼られたり、相談されたりします。自分では意識していなくても、「自分が必要とされる場所」があったわけです。
ところが定年すると、仕事だけでなく、その「必要とされる場所」まで一緒になくなることがあります。
だからこそ、週に一日でも仕事をする、地域の活動に関わる、人から頼まれる役割を持つ
――規模は小さくていい。「誰かの役に立てている」という感覚が、生きがいにつながっていきます。
そこで邪魔になるのが、現役時代のプライド
新しい場所に入るとき、邪魔になることがあります。
現役時代の役職やプライドです。
定年後の職場では、部長だった人がヒラ社員になることもあります。
20歳も年下の人が上司になることもある。
そのとき「昔は部長だったのに」と過去の立場にこだわると、新しい場所になじみにくくなります。
反対に「昔の肩書きは昔のもの」と一度リセットできる人は、新しい人間関係や役割をつくりやすくなります。
今のうちから、意識しておく
こうした定年後の話は、自分自身のこととして考えるだけでなく、いずれその時期を迎える部下にも、折に触れて伝えてほしいと思います。
「定年後は、それまでの役職がなくなって、年下の人の下で働くこともある。
そんなとき、現役時代のプライドが邪魔をすると、新しい場所に入っていくのが難しくなる。
だから今のうちから、役職と自分自身は別なんだって意識しておくといいよ」
役職があるうちから、肩書きに頼らず、年齢や立場に関係なく相手を尊重する。
そんな“ふるまい”は、今いる部下との関係だけでなく、定年後に新しい立場を受け入れ、人の役に立つ力にもなります。








