「感じの悪い人」がタクシー車内で無意識にやっているNG行動【現役運転手が明かす】写真はイメージです Photo:PIXTA

タクシーに乗り込んでくる客が「感じのいい人」ばかりとは限らない。車内で電話に熱中し、あごの動きで行き先を指示する人。「ルートはお任せします」と言ったのに、選んだ道にクレームを付ける人。運転手の心を傷つける「感じの悪い客」の振る舞いを、現役ドライバーが忖度なく明かす。(現役タクシードライバー/物流ライター 二階堂運人)

感じが良かったはずの乗客が
クレーマーに豹変!

「次の信号を右に曲がって」。ある乗客がこう言った。

 ところが、指示通りに右折した直後、「なんで右に曲がるの?左って言ったんだけど」と、怒りのこもった声が飛んできた……。

 タクシードライバーをしていると、こうした理不尽な場面に何度も遭遇する。

 乗客の勘違いなのか、それとも嫌がらせなのか、真相は分からない。問いただすわけにもいかず、ドライバーには謝罪するしか選択肢がないのが実態だ。

 SNSなどでは「タクシーは稼げる」といった情報も見かけるが、この仕事は簡単なものではない。実際に運転手を始めた結果、そう甘くはなかったと嘆く人を何人も見てきた。

「運転そのものへの不安」「不規則な勤務」「思ったほど伸びない収入」。辞めていく理由はさまざまだが、その中でも特に多いのが「接客によるストレス」だ。 

 乗車した瞬間は感じがいいのに、走り出した途端に態度が変わる乗客もいる。

 泥酔した客を乗せる際は、こちら側もある程度、心の準備ができるものだ。しかし、見た目や乗車時の印象からはまったく想像できない人の豹変には、運転手は少なからずショックを受ける。

 暴言や暴力など、明確に「カスタマーハラスメント」と断言できるものだけが、運転手を傷つけているわけではない。故意なのか、悪気なくやっているのか判断がつきにくい、冒頭のような「グレーゾーン」の行為もある。

 では、運転手を悩ませる乗客の行為は、他にどのようなものがあるのか。筆者や同業者の体験に基づく具体例を見ていこう。