あなたは職場で「なぜか周囲から煙たがられ、窓際へと追いやられる50代」について、考えたことがあるだろうか。経験を生かして活躍し続ける人と、影が薄くなっていく人は、いったい何が違うのだろうか。実は、後者だけが無意識にやってしまう「ある行動」が存在する。越川慎司著『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』をもとに解説する。(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)
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「アドバイスしてやっている」と思っていませんか?
50代になり、豊富な知識や経験を生かして後輩や部下を導き、頼りにされ続けている人がいる。
その一方で、本人は良かれと思って熱弁を振るっているのに、気づけば周囲から人が去り、重要な仕事から外されて「窓際社員」になってしまう人もいる。
あなたの周りにも思い当たる人はいないだろうか?
ある「お喋りおじさん」の話
以前、知人の中堅社員が職場の50代ベテラン社員についてこんな話をしていた。
そのベテラン社員は、打ち合わせや雑談の場でとにかくよく喋るという。
ある日、知人が「◯◯さんはいつも知識が豊富で、たくさんお話しされますね」と話しかけた。
するとそのベテラン社員は、誇らしげにこう答えたそうだ。
「経験豊富な俺がどんどん話して導いてやらないと、若手なんて何を話していいかわからないだろ。沈黙なんて時間の無駄だし、教え込んでやるのが先輩の責務だよ」
確かに、長年のキャリアで培ったノウハウを教え、会話をリードしたい気持ちもわかる。
しかし、職場でのコミュニケーションとは、そもそも「ベテランの独演会」であっていいものだろうか。
慕われる人ほど「話しすぎ」に気をつけている
『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』には、こんなページがある。
調査の結果、期待されているリーダーの86%は、自分が話しすぎていないかを1日に1回以上振り返っているとわかりました。これは一般リーダーにおける比率の3.8倍です。
事実として、リーダーが話しすぎるほど、部下の発言は減ります。800社以上の社内会議を3万2,000時間録画して分析したところ、上司だけが話し続けている会議では参加者の発言数が34%減るとわかりました。
(越川慎司著『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』より)
「自分が話して場を盛り上げなければ」「沈黙を埋めなければ」と思っていても、本当にそれが相手のためになるとは限らない。
部下の話の途中で「それはね」と口を挟む。
質問をした直後に、自分で補足説明を始めてしまう。
沈黙を恐れて、一人で喋り続けてしまう。
沈黙の中には、部下が必死に考え、言葉を選んでいる貴重な時間が詰まっている。
それなのに、「沈黙は無駄だ」「自分の知識を伝えなければ」と先走って喋り散らかしてしまえば、相手の発言意欲は完全に削がれてしまう。
窓際社員になる人は「自分が話しすぎていること」に気づけない
組織に期待されている人ほど、「話しすぎ」に気をつけている。
裏を返せば、「いつも自分ばかり話し続けている人」は、相手の言葉を奪い、周囲の信頼を失い、重要な仕事からも外され、「窓際」に追いやられる可能性が高い。
部下の発言後に「1秒以上待つ」上司のもとでは、部下の発言量が41%も増加するというデータがある。
相手が話し終わるのを待ち、問いを投げかけた後はぐっと黙り込む。
その「待つ姿勢」と「内省」を持てる人ほど、何歳になっても周囲から相談され、組織の中心で必要とされ続けるのだ。
株式会社クロスリバー 代表取締役社長
日系通信会社や外資ベンチャーなどを経て2005年にマイクロソフト米国本社へ入社。その後、日本マイクロソフトの役員としてExcelやPowerPointなどの事業責任者を務める。2017年には週休3日・複業を実践する会社、株式会社クロスリバーを設立し、800社以上の働き方改革を支援。年300回以上提供する企業向けオンライン講座の受講者満足度は平均96%、行動に移す受講者は95%以上。著書は『世界の一流は「休日」に何をしているのか』(クロスメディア・パブリッシング)や、『AI分析でわかった トップ5%社員の習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など33冊、累計130万部。NHK、TBS、テレビ東京、PIVOT、NewsPicksやReHacQなどメディア出演多数。







