中国で最も珍重される食材の一つを探し求める作業は、同国南西部の奥深い山々の中で、毎朝夜明け前に始まる。毎年数週間にわたり、この村のチベット族の人々はマツタケを収穫する。風味豊かなこのキノコは薬効があるとされ、他より開発が遅れている同地域で一財産を築くこともできる。収穫する人たちは午前4時ごろに作業を始める。夜明け前の薄明かりで白いマツタケが最も見えやすくなる時間帯だからだ。翌日には、収穫物は1200マイル(約1930キロメートル)離れた中国東部沿岸の高級レストランにまで運ばれ、皿の上に並ぶ。この流れの中心にいるのが、近くのシャングリラ出身のソナム・ドルマ氏(40)のようなチベット族の仲介業者だ。シャングリラは標高3000メートルを超えるチベット高原に位置し、人口は20万人に満たない。