阿佐ヶ谷姉妹 Photo:SANKEI
長年、結婚して家庭を持つことが、幸せのかたちの一つとされてきた。しかし、生涯独身を貫く人もいれば、血縁にとらわれない人とのつながりを大切にする人もいる。本当に、一人でいることは寂しく、不幸なことなのだろうか。阿佐ヶ谷姉妹やハリウッドの名女優たちが残した言葉から、自分らしく軽やかに生きるヒントを探る。※本稿は、名言ハンターの大山くまお『脱力名言。』(三笠書房)の一部を抜粋・編集したものです。
家族がいないことは
せつなくて寂しいのか?
男性とのご縁にはあまり恵まれなかったけれど、お煎餅屋さんはじめ、お隣の大家さん、周りのご近所さん、これだけ良いご縁に恵まれたのだから、これ以上何かを望んだらバチが当たりそうです。
家族との折り合いが悪かったり、家庭に居場所がなかったりするのも心がしんどいものですが、「家族がいない」というのはやっぱりせつなくて心細くなるものです。
事情があって家族と離れ離れになっている人もいれば、家族を失った人もいるでしょう。非婚化が進む昨今は、両親を亡くした人が、独身のまま一人になるケースも増えています。でも、家族がいないということは、せつなくて寂しいことばかりなのでしょうか?
お笑い芸人の阿佐ヶ谷姉妹は、実際の姉妹ではなく、姉こと渡辺江里子さんと、妹こと木村美穂さんのユニットだということはよく知られています。
エッセイ『阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし』は、阿佐ヶ谷の6畳一間のアパートで共同生活をしていた二人の、何気ない日常生活を綴った一冊です。
近所のお煎餅屋さんから煮物や餃子をお裾分けしてもらったり、中華定食屋さんと家族ぐるみのお付き合いをしたり、お寿司屋さんの大将が阿佐ヶ谷姉妹の名付け親だったりと、二人が街の人たちの中に溶け込んで暮らしているのがよくわかります。
二人は独身ですが、街じゅうが家族のようなもの。同書では、高齢の家族や独身の友人たちと暮らす「阿佐ヶ谷ハイム」構想も語られています。
江里子さんは結婚願望があって、子どももできたら欲しかったのですが、ご縁がなかったといいます(美穂さんは結婚願望がそれほどなかったとか)。
でも、まわりに家族がいなくても、気心の知れた人が近くにいて、そのまわりにも楽しい仲間がいれば、それだけで十分楽しい生活が送れるのではないでしょうか。
江里子さんは、お互いに面倒を見合う共同体みたいなものがあれば、「新しい共生」を探れるのではないかと考えているそうです。
生涯独身を貫いた名女優が
自ら選んだ「ひとりの人生」
私は“女性らしく”生きてきたわけじゃない。
私は“男性のように”生きてきたのよ。
自分がしたいことをしたいようにやってきたし、自分を養えるだけのお金も稼いだ。
ひとりでいることだって、全然怖くないわ。
力強い言葉を残したのは、ハリウッドの大女優、キャサリン・ヘプバーン。1930年代から1990年代まで長きにわたって活躍し、演技部門においてアカデミー賞を4回受賞したただ一人の俳優です。







