
ダイヤモンドZAi NISA投信グランプリ2026の「リート部門」で最優秀賞を受賞した投資信託は、アモーヴァ・アセットマネジメントが設定・運用する「ラサール・グローバルREITファンド(1年決算型)」だ。直近5年の海外リート市場は、世界的な金利高止まりという逆風にさらされてきた。しかし、そんな厳しい環境下でも、市場平均を上回る成績を収めた。当投資信託の主な投資先である「世界REITマザーファンド」の運用を担当するラサール インベストメント マネージメント セキュリティーズのCIO兼グローバル・ポートフォリオ・マネージャーであるポール・マイヤーダークさんに、過酷な市場環境でも好成績を残す秘訣について詳しく聞いた。(朝日希新、ダイヤモンド・ザイ編集部)
不動産の価値と経営陣の能力を吟味
割安度重視だから下がりにくい
――苦戦する海外リート型の投資信託が多い中、「ラサール・グローバルREITファンド(1年決算型)」は好成績を収めました。その運用方針について教えてください。
Paul Meierdierck(ポール・マイヤーダーク)●ラサール インベストメント マネージメントの上場不動産証券投資部門であるラサール インベストメント マネージメント セキュリティーズの最高投資責任者(CIO)兼グローバル・ポートフォリオ・マネージャー。顧客ポートフォリオのリスク調整後リターンの最適化、投資プロセスの継続的な改善、同社の戦略的方向性の策定を担う。上場不動産証券投資や間接不動産投資の投資委員会のメンバー。2007年に入社。キャリアを通じ幅広いセクターや地域の上場不動産証券を担当。2020年にポートフォリオマネージャーに就任。ジェームズ・マディソン大学卒業(金融学士、成績優秀者)、CFA資格保有。
マイヤーダーク 私たちの投資哲学の根底には、「リートは不動産である」というシンプルな考え方があります。リートの成績の土台となるのは、保有している不動産そのものの資産価値と収益力です。その不動産の価値に、物件の管理や運用を行う経営陣の手腕が加わることで、最終的なリートの価値が決まります。
この考え方のもと、投資対象となるすべてのリートについて、「保有不動産の価値」と「経営陣の能力」の2つを反映させた、独自の本質的価値を算出しています。そして、算出された本質的価値と現在の投資口価格を比較し、割安な銘柄を慎重に見極めます。当然ですが、本質的価値に比べて価格が割安な銘柄ほど、価格変動のリスクを抑えながら、より高い成績が期待できるからです。
ただし、単に割安な銘柄を上から順に買うことはしません。大切なのは、算出した本質的価値に対する「確信度(評価の裏付け)」です。本質的価値と価格の乖離が大きく、かつその評価に高い確信が持てる銘柄ほど、配分を高くするように設計しています。
――去5年間(2021年1月〜2025年12月)の最大下落率は、海外リート型投資信託の平均が-18.7%なのに対して、当投資信託は-12.9%と小さく抑えられています。この下がりにくさはどこから生まれるのでしょうか。
マイヤーダーク これはまさに、「本質的価値に対して割安な銘柄に投資する」という手法の賜物です。十分に割安な水準で投資しているため、相場全体が調整に入った時でも、下落率は相対的に小さく抑えられます。
また、投資判断をする際には、物件の特性や市場環境を踏まえて「リスクに見合った利益(値上がり益+分配金)」を明確にしています。リスクに見合った利益が得られないと判断した場合は、たとえ流行りのテーマであっても見送るので、高値掴みを避けられます。






