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ついに「チャットGPT」のように機能する「Siri(シリ)」が登場した。米アップルにとっての問題は、ゴールポストがすでに動いてしまったことだ。
アップルが14日にリリースした新しいスマートフォン向けソフトウエアの目玉は、「チャットGPT」や「クロード」などの他のチャットボットのように機能する刷新されたシリだ。会話をしたり、電子メールの下書きを作成したり、テキストや写真を検索したり、複雑な検索クエリ(質問・指示)に回答したりすることが可能だ。
だがアップルがその開発に取り組んでいる間に、こうした機能にとどまらず、さらに多くのタスクをこなせる新たな人工知能(AI)アシスタントが登場した。旅行の手配からオンラインフォームの入力、予約のキャンセル、さらにはカスタマーサービスへの苦情申し立てまでできる。
言い換えれば、これらのAIアシスタントは多くの人がAIに求めている個人秘書のように機能し、現代のデジタル生活における、退屈ながらも必要な作業を完了させることができる。
このことは、アップルの新たな最高経営責任者(CEO)であるジョン・ターナス氏に対し、シリをチャットボットからエージェントへ進化させるという圧力をかけ続けている。ターナス氏は同社のリーダーとして初めて公の場で発言し、iPhoneが市場で最高のAIデバイスであるという考えを訴えた。9日のアップルの製品発表イベントの冒頭で同氏はiPhoneについて、未来のAI体験を提供するために理想的に設計された「インテリジェントなパーソナルハブ」だと説明した。
アップルのAIアシスタント「Siri」は「iOS 27」へのアップデートにより、見た目と機能の両面で大幅な進化を遂げた。WSJパーソナルテクノロジー担当コラムニストのニコール・グエンが解説する(英語音声、英語字幕あり) Photo: Alexander Hotz for WSJ
しかし、改良されたシリを他の新しいAIアシスタントと比較すると、アップルが消費者向けAIの最先端に到達するまでにはまだ道のりが遠いことが分かる。
そうしたアシスタントの一つが「インスティンクト(Instinct)」だ。この夏にリリースされ、すでに評価額が25億ドル(約3900億円)に達しているインスティンクトは、中国のオープンソースAIモデルを基盤に、11人規模のスタートアップによって開発された。この招待制サービスは、シリのユーザーが求めてきた機能の多くを実行できるため、シリコンバレーで急速に人気を集めている。
インスティンクトのサービスは、アップルの「壁に囲まれた庭」の外に存在する。従来の意味でのスマートフォンアプリではない。クラウド上で動くAIであり、ユーザーはこれをGメールのアカウントなどに接続し、「iMessage(アイメッセージ)」や「ワッツアップ」を通じてチャットする。
インスティンクトはカレンダー上で重複している旅行の予約を見つけ出し、キャンセルして予約を取り直すことが可能だ。近くの信頼できるレストランのおすすめを提示してくれるため、「グーグルマップ」や「イェルプ」で延々と検索する手間も省ける。例えば、子どものサッカーチームから、あまり知られていないウェブサイトでアカウントを作成するよう保護者が求められたとする。インスティンクトはアカウントを登録し、ウェブサイトを読み込み、全ての試合の場所と時間を抽出して個人のカレンダーに追加することができる。







