仕事を続けるために
利用できる制度を知ろう
現在は、働きながら治療を続けることが当たり前になっています。就労には、生活や治療に必要な収入を得るだけでなく、生きがいや、「会社が待っていてくれる」と感じられる側面もあるので、可能なかぎり今の仕事を続けるのが賢明です。
多くの患者さんは一時的に体と心が疲れてしまうので、「以前のように働けない」「周囲に迷惑をかける」と、退職を考えがちですが、職場の理解を得ながら仕事を続けることが大切です。
両立を目指すにあたり、体調管理や職場への報告など多くの不安があるはずです。まずは医師に、治療のスケジュールや副作用の見通しを相談しましょう。職場には利用できる制度を確認し、業務内容や勤務時間の調整を行います。
厚生労働省もガイドラインの策定や相談支援体制の充実など、環境整備を進めています。公的制度を活用しながら、治療と仕事を無理なく両立することが重要です。家族も含め周囲と協力しながら進めていくことが、カギとなります。
近年、企業には休暇や勤務形態を調整できる、さまざまな支援制度が整っています。主なサポートをご紹介します。
(1)時間単位の有給休暇
検査や通院のために、1~2時間単位で中抜けや早退ができる。
(2)傷病休暇
通常の有給休暇とは別に、病気療養のために使える法定外の特別休暇。
(3)短時間勤務
体力が戻るまで、時間を短くして働く。
(4)時差出勤・フレックスタイム
通院時間に合わせて始業・終業時間を調整できる。免疫力や体力の低下で、満員電車の通勤がつらいときなどに便利。
(5)在宅勤務(テレワーク)
自宅で仕事をする。免疫力の低下や手術後の体調がわるいときなどに。
(6)試し出勤制度
復職や、治療を受けながら仕事をすることに不安を感じている人が、勤務時間や勤務日数を短縮して試験的に出勤する。円滑な就労までの準備として有効。
2026年4月から事業主に
両立支援が求められる
2026年4月から、厚生労働省により、企業に対して「治療と仕事が両立できる環境を整える」という努力義務が課されることになりました。「相談窓口の設置」「両立支援プランの作成」などが検討されます。これまでは「病気になったら休むか辞めるか」とひとりで悩む人が少なくありませんでしたが、勤務時間の短縮やテレワーク、通院のための休暇など、職場に働き方を相談しやすくなります。







