「扶養内で働く方がお得」はホント?週19時間と20時間で「老後の年金」に450万円もの差がつくワケ次の焦点となる「年収130万円の壁」、第3号被保険者見直しの行方は……?(写真はイメージです) Photo:PIXTA

いわゆる「106万円の壁」が撤廃された。一方、いまだ「年収の壁」を超えないように就業調整している人もいる。『医療費の裏ワザと落とし穴』第312回は、扶養ルールの最新状況と、近い将来さらなる見直しが進みそうな点について解説する。(フリーライター 早川幸子)

「106万円の壁」が撤廃
扶養のルールが変わった

 今年10月から、短時間労働者の社会保険の適用要件から、月額賃金8万8000円以上という収入要件が撤廃された。いわゆる「106万円の壁」の撤廃だ。

 これは、25年度の地域別最低賃金が全ての都道府県で時給1016円以上となったことが関係している。時給1016円以上で週20時間(月86.6時間)以上働くと、自動的に月収は約8万8000円を超えるため、あえて収入要件を設ける必要がなくなったからだ。

 そのため、今後は、従業員数51人以上の事業所で週20時間以上働く労働者(学生を除く)は、収入に関係なく社会保険が適用される。

 社会保険の適用を受けると、給与から厚生年金保険料や健康保険料などが天引きされるため、手取りは減ってしまう。それを嫌って、一昔前までは、「妻のパート収入は、社会保険の適用を受けない範囲に抑えるのがお得」というのが女性誌などで展開された通説だった。

 だが、時代は変わった。長期的な視点に立つと、社会保険の適用逃れは老後の生活や現役期間中の病気やケガの保障面で不利になる。そのことに気付いた人は、すでに壁を超えて働きだしている。