社会保険に加入する短時間労働者は
24年度には111万人に増加している

 パートタイマーやアルバイト、嘱託職員などの短時間労働者は、労働時間が正規雇用の人の4分の3以上(週30時間以上)になると、勤務先の被用者保険への加入が義務付けられる。この規定に加えて、2016年10月から社会保険の適用拡大が始められ、週の労働時間が30時間に届かなくても、一定の要件を満たした短時間労働者については被用者保険の加入が義務付けられることになっている。

図表:社会保険の適用拡大の経緯
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 当初の適用要件は、(1)1週間の労働時間が20時間以上、(2)月額賃金8万8000円(年収約106万円)以上、(3)勤務期間が1年以上見込み、(4)学生ではない、(5)事業所規模は従業員数501人以上で、この5要件を全て満たした短時間労働者は社会保険が強制適用されることになった。

 その後、20年の改正で(3)の「勤務期間1年以上見込み」が撤廃され、22年に正規雇用と同じ「2カ月超の見込み」に変更された。(5)の企業規模要件は、22年に従業員数101人以上に拡大され、24年からは従業員数51人以上になっている。ちなみに、企業規模要件は27年10月に従業員数36人以上、29年10月に21人以上、32年10月に11人以上に拡大され、35年10月に撤廃される予定だ。

 そして、今年10月、全国的な最低賃金の上昇に合わせて、(2)の賃金要件が撤廃され、従業員数51人以上の事業所で働く短時間労働者(学生アルバイトを除く)は、週20時間以上働くと自動的に社会保険が適用されることになった。

 この一連の制度改正によって、社会保険の適用を受ける短時間労働者は、16年度の29万人(男性9万人・女性20万人)から、22年度の82万人(男性20万人・女性62万人)、24年度の111万人(男性26万人・女性85万人)と大幅に増加している。

 短時間労働者の社会保険加入者数が増加しているのは、国主導の制度改正が最大の理由だが、社会保険に加入することのメリットが労働者にじわじわと浸透してきていることもあるだろう。