2026年9月24日、米ホワイトハウスの大統領執務室で握手を交わす中国の習近平国家主席 (左)とトランプ米大統領 写真:新華社=中国通信/時事通信フォト
9月22日、トランプ米大統領との首脳会談に臨んだ高市早苗首相。トランプ氏の心証を害した可能性がある発言とは?一方、直後の米中首脳会談では、日本にとって見過ごせない動きがあった。トランプ氏による「米国と中国は同盟国」発言は、日本外交にどんな影響を及ぼすのか。佐藤優氏が読み解く――。(作家・元外務省主任分析官 佐藤 優)
日米首脳会談で
交わされたこと
高市早苗首相が米ニューヨークを訪れ、トランプ米大統領やグテーレス国連事務総長と会談し、国連総会で演説するなどの外交日程をこなしました。
外務省ホームページ(HP)によれば、9月22日(日本時間23日)の日米首脳会談では〈経済安全保障や経済、安全保障など幅広い分野での協力を更に強化し、日米同盟を一層強固なものにしていくことで一致〉したほか、〈国際刑事裁判所(ICC)などについても率直なやり取り〉が交わされたとのことです。
ICCの問題は、米国が8月18日に、赤根智子所長を制裁対象リストに加えたことから始まりました。日本政府と高市氏が当初「大変残念」とコメントしたところ、「トランプ氏に弱腰過ぎる」「赤根所長を守れ」などと批判を浴びたのです。
トランプ氏の心証を
少なからず害した発言とは?
この問題について、私は外務省や在米日本大使館が実務レベルで働きかけを行うべきで、首脳会談のテーマには取り上げるべきでないと考えていました。
制裁撤回などの具体的な要求をトランプ氏に突き付けて対立に至れば、日米同盟に影響を及ぼすばかりか、外務当局が水面下で解決策を探る余地がむしろ狭くなる可能性があります。
しかもトランプ氏は会談に先立つ国連で行った演説で、ICCを「邪悪な人々の集団」「反米的」と厳しく批判し、加盟国に脱退を呼びかけました。片や日本は、約46億円(2025年)に及ぶ最大の分担金を拠出している加盟国です。日米間に明確な立場の違いがあることと、その違いを2国間関係の対立に発展させることは別問題です。







