では、3879×23を「たし引き概算法」で計算してみましょう。
 3ケタ以上の数の場合、いきなり同じ数をたし引きしてかけることはできないので、次の順で計算していきます。

 (1)まず4ケタの3879を四捨五入して上から2ケタの概数にします。3879は3900になります。

 (2)すると3900×23ですね。0を除いた39×23を「たし引き概算法」で計算します。

 (3)まず、39に1をたして、きりのいい数の40にします。次に同じ1を23から引き、22にします。40と22をかけて880です。

 (4)880に(2)で除いた0を2つつけて、88000とします。

 これで3879×23=約88000と概算することができました。
 3879×23の正しい答えは89217ですから、誤差率は約1.4%で、信頼できる数値を求めることができました。

要は、何ケタ×何ケタでも、四捨五入して上から2ケタの概数にして、2ケタ×2ケタの概算に持ち込めばざっくり計算できるということです。
 この方法をマスターしてしまえば、仕事でかけ算の概算をする必要にせまられた時、何ケタ×何ケタでももう怖いものなしです。

 今回は、かけ算の概算だけを紹介しましたが、私が書いた本『ビジネスで差がつく計算力の鍛え方―「アイツは数字に強い」と言われる34のテクニック』では、たし算、引き算、わり算の概算法についても紹介しています。

ざっくり計算する技術、ちょっとした工夫で、精度を高められますよ。

 ※次回は、10月10日(木)掲載です。


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