次の問題に挑戦してください。
【問題】
48×27をざっくり計算してください(正しい答えとの誤差をできるだけ小さくしましょう)。制限時間は5秒です。
どうでしょうか。5秒で48×27をざっくり計算することはできたでしょうか。
かなり大ざっぱな概算として、48と27を四捨五入して十の位までの概数にして計算する方法がありますね。
つまり、48と27を50と30にして、50×30=約1500とするわけです。
でも、48×27の正しい答えは1296で、誤差率は約16%ですから、あまり信頼できる概算とはいえません。
そこで、誤差をより小さくするかけ算の概算法が必要になります。
私がおススメするのは「たし引き概算法」です。
たし引き概算法とは?
たし引き概算法とは、「同じ数をたし引きしてかける概算法」のことです。
48×27を、たし引き概算法で計算してみましょう。
まず、48に2をたして、きりのいい数の50にします。
次に同じ2を27から引き、25にします。
そして、50と25をかけて1250とするのです。
※50×25は分配法則を使えばかんたんに解けます(分配法則については、『ビジネスで差がつく計算力の鍛え方―「アイツは数字に強い」と言われる34のテクニック』を参照ください)。
この方法で得られた1250の誤差は約3.5%で、まずまず信頼できる数値であるといえるでしょう(48×27の正しい答えは1296です)。
このように、一方の数にある数をたして、きりのいい数にして、もう一方の数からその数を引いて、その数同士をかける方法では、ある程度信頼できる概算ができます。一方の数をきりのいい数にすることで、計算しやすくすることもポイントです。