できるビジネスパーソンがやっている瞬時に計算するテクニックを紹介する連載。2回目は、「何%」かをすばやく計算する方法です。『ビジネスで差がつく計算力の鍛え方―「アイツは数字に強い」と言われる34のテクニック』の著者が解説します。

同僚と差がつく!
ちょっとした受け答えの仕方

 数字に弱いAさんと上司が、次のように話しました。

 上司「前期の営業利益は8億円だったが、後期は11億円で着地しそうだ」
 Aさん「3億円アップですね!」

 一方、Bさんと上司は、次のように話しました。

 上司「前期の営業利益は8億円だったが、後期は11億円で着地しそうだ」
 Bさん「(瞬時に)37.5%アップですね!」

 AさんとBさんの、どちらが上司にいい印象を与えるでしょうか?
 瞬時に割合の計算をして、37.5%という数字を出したBさんのほうが、「数字に強い」イメージが残りますね。

 8億円から11億円に3億円アップしたというのは誰でも計算できるので印象に残りません。でもBさんのように、他の人が電卓を使わなければできないような計算をパッと答えたら、Bさんの株はグンと上がります。

 このように、パッと計算して「数字に基づいた」発言が習慣的にできるようになると、同僚に差をつけることができます。
 計算力は、できるビジネスパーソンにとって欠かせないビジネススキルのひとつなのです。

数字に強い人がやっている
「何%」かを瞬時に計算する方法

 Bさんは瞬時に「37.5%アップですね!」と答えていますが、今日は、この計算テクニックを紹介しましょう。
 Bさんと上司の会話を思い出してください。

 上司「前期の営業利益は8億円だったが、後期は11億円で着地しそうだ」
 Bさん「(瞬時に)37.5%アップですね!」

 営業利益が8億円から11億円へと、37.5%増になった、というのを教科書的な式で解くと次のようになります。

営業利益が何パーセント増えたのかを<br />瞬時に計算するテクニック

 この3つの式から、37.5%増になった、ということができます。
 でも、実際にこの計算を暗算でするとなると、特に「3÷8=0.375」の計算が大変そうですね。
 3÷8というのは、義務教育では、筆算によって求めることを教えられますが、筆算の式を頭に思い浮かべて解くことはかなりややこしそうです。