「Congrats Movie」で作成されたムービー

 社会人になると、他人(ひと)の結婚式に出席する機会が多くなるが、披露宴や二次会の余興を任されたことがあるという人はどれほどいるだろうか。経験がある人なら共感してもらえると思うが、余興はとにかく準備が大変だ。

 例えば定番である「友人からのお祝いムービー」を作るとなると、新郎新婦の昔からの友人と連絡を取り、映像を撮影し、慣れないソフトで編集をしなければならない。これを平日の夜や週末にこなさなければならないのだ。

パーティー会場にiPadを置くだけで準備OK

 10月21日に開始した映像作成サービス「Congrats Movie(コングラッツムービー)」は、余興担当をそうした苦労から開放してくれるかもしれない。

 パーティー当日に専用のアプリをインストールしたiPadを持参し、アプリを起動した状態でテーブルなどに固定しておく。準備はこれだけだ。

 アプリの撮影モードをONにした状態で、iPadのカメラでゲストが自分の様子を録画すると、その映像はサーバに保存される。会場のスクリーンにつながったパソコンで指定されたウェブサイトを訪れると、保存された映像にちょっとした演出が加えられ、自動でループ再生される。

 次の人がiPadで録画すると、自動かつリアルタイムで映像がウェブサイトに追加されていく。また、完成した映像は新郎新婦にプレゼントすることができるのも嬉しい。

 このサービスを運営する「congrrrats.com(コングラッツ)」の篠原史樹氏は、これまでに余興の準備で苦労する友人たちを多く見てきたという。

「余興を担当した友人の中で、『仕事が忙しい中、準備のために何度も徹夜した。もはや給料が欲しいよ(苦笑)』と嘆く人が後を断ちません。新郎新婦が喜んでくれればそれでよいとはいえ、形のある報酬がもらえるわけでもなく連日徹夜では、さすがに疲弊します」