CEOを含む数千人がツイッターで顧客の質問に応える。自主的に参加した従業員のチームを、社をあげてサポートしPRする。従業員15万5000人、1000店舗を超える米国最大の家電小売チェーン・ベストバイのことだ。
同社は二桁成長を続け、家電量販店チェーンで顧客満足1位(J.D. Power & Associates、2009年11月発表)に評価される優良企業である。ベストバイは、なぜここまで先進的なことに本気で取り組むことができるのか。
2500人もの従業員が参加する
顧客サービス「ツエルプフォース」とは?
ベストバイは、フェイスブックやユーチューブはもちろん、自社のソーシャルウェブにも取り組んでいる。技術などのフォーラム「Best Buy Unboxed」、社外からアイデアを募る「IDEAX」、テクノロジー好き対象のブログ「Geek Squad」、ウェブについてのブログなどがある。
ベストバイのエンジニアのベン・ヘドリントン氏は、世の中のソーシャルウェブ上で、ベストバイについて何が投稿されているかをみる「スパイ」というツールをつくった。すると、色々なことが書かれているが、ベストバイの存在がそこにないことが痛感された。
ベストバイもツイッター・アカウント@Bestbuy(2008年11月登録)はあるが、フォロワー数2万足らず、ツイート数も千未満で、あまり目立たない。
そこで、前例のないプロジェクト「ツエルプフォース」へとベストバイは動いたのである。