戸建て激戦区では
デベロッパーが台頭

 一口に建売住宅といっても、価格帯はさまざまだ。都心部ではマンションも“億ション”が多いように、戸建ても“億建て”全盛だという。

「“億建て”の激戦エリアは世田谷、目黒。パワービルダーもこちら方面にはほとんど来ません。一方、大手デベロッパーは建売市場シェアの5%しか占めていませんが、都心部の小規模分譲や、6000万円台の激戦区である環八周辺にも積極的に打って出ています」

 例えば三菱地所レジデンスは、10月から新たに戸建て事業を強化し「ザ・パークハウス ステージ」シリーズを立ち上げた。物件第1弾は練馬区大泉学園に分譲。目黒氏が挙げた「環八激戦エリア」だ。

「デベロッパー系の建物は外観を飾り、屋根形状なども凝ったものが多いのが特徴。三井不動産レジデンシャルの年間900戸前後、野村不動産の650~750戸がトップツーで、大和ハウス工業の支援を受けて復活したコスモスイニシアが続く。さらに、三菱地所レジデンス、住友不動産、大京なども注力しています」

郊外の大規模開発に
スマートやZEH登場

 デベロッパー系の得意とするのはもう一つ、郊外型の街並み開発と一体化させた分譲だ。区画整理などによる広い土地をベースに、長期戦で街区ごと育てながら売っていく。

「例えば千葉ニュータウンで野村不動産が手がけるプラウドシーズン船橋小室など。爆発的な集客はないが、3000万円台で4~5年かけてじっくり売っていくようです。また関西系企業の首都圏進出も目立ってきました。阪神電鉄は港区の南青山で“億建て”の販売を予定しています」

デベロッパー系(都内)
デベロッパー系(郊外)
東京都内ではマンション分譲が主力の大手デベロッパーが次々と建売市場に進出。三菱地所レジデンス「ザ・パークハウス ステージ」は、大泉学園(10区画)を皮切りに、5000万~8000万円の価格帯で、年400~500戸供給を目指す。
3000万円台で庭付きの戸建てにという人は、郊外の大規模分譲が向く。野村不動産の「プラウドシーズン船橋小室」の場合、都営浅草線に乗り入れている北総線「小室」駅から徒歩4分という交通利便性が特徴(312区画)。