四つ目が政治的なリスク。安倍政権は昨年12月に特定秘密保護法を強引に成立させたり、靖国神社への参拝を実行し、中韓ばかりでなく、米国からも失望を買った。安倍政権の右傾化路線が行き過ぎれば、国際関係が悪化し、国民の支持が低下して、政治が不安定になる。安倍首相に対する信認の低下は、当然、アベノミクスに対する信認の低下となる。

 アベノミクスのコアの政策を一言でいえば、もうこれ以上金利が下げられないゼロ金利という制約の中で、異次元金融緩和によって、予想インフレ率(=インフレ期待)を高めてデフレから脱却することで、円安ルートと実質金利低下のルートを通じて、実体経済を刺激することにある。

 予想インフレ率が2%程度で安定しデフレ脱却が確実なる前に消費税増税が実施される。その意味で14年度は、アベノミクスという歴史的な実験の結果が明らかになる年となるだろう。それはまた翌15年度の日本経済の帰趨も左右することになる。

(ダイヤモンド・オンライン編集長 原 英次郎)