安倍内閣が2013年6月に閣議決定した「日本再興戦略」には、日本を訪れる外国人観光客を増やすために「ビジット・ジャパン」と名付けられた訪日旅行促進事業も盛り込まれており、現在年間1000万人の外国人旅行者数を東京五輪開催までに年間2000万人、オリンピック後の2030年までに年間3000万人まで引き上げる目標を設定している。

 フランスを訪れる外国人旅行者は年間約8000万人。アメリカが約6500万人で、中国が約5700万人という順で続くが、五輪の存在で日本はドイツやイギリスと同じ規模(年間約3000万人)の観光国に成長するのだろうか?

 本連載では2020年の東京五輪をテーマの中心に据え、五輪によって日本の経済や社会がどのように変化を遂げていくのかについて、さまざまな角度から考察していく。

 オリンピック特需の恩恵を受ける業界もあれば、地元経済の疲弊が進むことを危惧する地方自治体もあり、スポーツ文化やスポーツ行政にも変化が生じる可能性がある。異なる分野で活動する人の声を集め、それらを繋げていくことで、6年後のオリンピック像を垣間見ることができるのではないだろうか。