2.過去の成功体験から抜けられない
どの会社にも、「よかった時期」があると思います。出した商品やサービスが大当たりして、過去最高売上や過去最高利益を出したこともあるでしょう。
ですが、あくまでそれは過去のこと。過去は過去です。
大事なのは過去にとらわれず、未来を創造して、新たな売上・利益を獲得していくことです。これこそが、まさしく社長の仕事といえます。
なぜこのようなことをお伝えするかと言いますと、時代が大きく変化しているからに他なりません。
パソコン市場の動向が良い例です。
これまでシェアを伸ばしてきたノートパソコンの需要が減退し、スマートフォンやタブレット端末の需要がこれだけ伸びると10年前に誰が予測できたでしょうか?
私自身も2003年に起業しましたが、起業当時は電話とFAXでお客様や取引先とやりとりするのが当たり前の時代でした。お客様のところへは足しげく通い、そのフットワークの軽さを売りにしていたぐらいです。
ところが今では、チャットを使ってお客様から財務相談をはじめとするコミュニケーションを行っています。データもGoogleのクラウドサービスを活用するので、ノートパソコンとスマートフォンがあれば、どこでも仕事ができる時代になりました。
テレビや新聞主体のマスメディアから、インターネットやSNSを主流とするソーシャルメディアが生まれたり、ワークスタイルや個人の消費活動も大きく変化しています。
このように世の中が大きく変化している中で、過去の成功体験に固執し、今までのやり方、今までの成功ルールに依存することは、決して良い結果をもたらしません。
自社が所属するマーケットを見据えて、どのような戦略を取るべきか、常に試行錯誤しながら未来の売上と利益の獲得に向けて動かなくてはなりません。