「ここ!ここですよ!雑誌に載っていたおしゃれなダイニングバー。このお店にしません?」
男女数名のグループは、お互いさっき合コンで知り合ったばかりだ。2次会にいい店を知っているから、というひとりの女性の先導で銀座のはずれまで足を運んだ。ところが、店構えを見た途端、男性陣の表情はいっせいに凍りついた。豪華な調度に黒服のスタッフ。見るからに高そうな店だ。
「うーん、ここはちょっと……」
「あ、あのさ。今日は持ち合わせがあんまりないから、割りカンじゃダメかな」
すると、案内してきた女性は露骨に不機嫌な顔になった。
「みなさんならこういうお店、慣れていらっしゃると思ったからお連れしたんですけど。だいたい割りカンにしようだなんて。普通、女性にそういうこと言います?!」
さすがにカチンときた男性メンバーが女性をいさめた。
「その言い方ってないんじゃない。そもそも、人にたかろうっていう考えが下品だと思うけど」
次の瞬間、男性はとっさに自分の頭をかばった。女性が手にしていたブランドバッグでいきなりはたいたのだ。
「何よ!エリートを気取ってたくせに!信じらんないっ」
彼女は立ち去り、残された男女はとぼとぼと大衆居酒屋へ移動した。女性陣の足取りはいまいち重たかったという――
若さと美貌だけではもう勝てない!?
「婚活姫」たちの誤算
「リッチな男性と思ったら、すり寄って“おごって攻撃”を仕掛ける。結構いますね、そういうタイプ」
こう話すのは、「婚活」としてのイベント合コンや趣味合コンを開催するラブ・ライフバランス研究所の運営会社Rush代表取締役 水野真由美さん。合コンセッティングサービスRushの創設者であり、著書に「見切りの早い女 すぐにあきらめる男」(宝島社)がある。