「勉強か、部活か」の二者択一で考えない
――課外活動に夢中になりすぎて、勉強に支障が出ませんか?
柳沢 よく親御さんたちから、「部活をやめさせたら勉強するでしょうか?」と聞かれることがありますが、排除した時間を勉強に使うということは決してないでしょう。むしろもっと成績が悪くなる場合も多い。やりたいことに思いきり打ち込むようなエネルギー溢れた子どもは、スイッチを切り替えれば勉強だって伸びます。彼らのエネルギーを養う大事な場所を奪ってはいけない。
――親の側にも柔軟な価値観が求められますね。
柳沢 私もできる限り、保護者と話す機会を増やして開成の方針をお話しするようにしています。開成では、地域ごとに任意の親団体があり、学年を超えた親同士の交流の場となっているのですが、私も声がかかると参加して子どもの相談に乗ったりします。
今の家庭は一人っ子が多いこともあり、皆さんものすごく子どもに手をかける。特に、専業主婦で子育てしているお母さん方にとっては、子どもを立派に育て上げることこそが自分の価値になっているケースも少なくありません。ですが、親御さん自身も、子育てという“一元的な価値観”だけではなく、多元的な価値観を持っておくことが大事だと思います。
次回の記事公開は3月10日を予定しています。
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