PS4がSNSと組み合わされることによって、多くのゲーマーの要求を満足させるように商品設計された意味は大きい。また価格は、消費者の視線を意識した399ドル(昨年発売時点で約3万9000円)に設定され、「XBox One」より100ドル安い。久々のソニーらしい製品を、ライバル機より100ドル安く手に入れることができるのは、相応の訴求力になっているはずだ。

 ソニーにとっては、PS4に関して有料の「プレイステーションPLUS」という会員制のネットサービスを展開しており、そこからの課金収入も重要なメリットの1つになると見られる。ここでは、前回のPS3でのネットサービスの欠如による学習効果も生かされている。

スマホに流れるゲームユーザー
ゲーム機への需要を掘り起こせるか?

 一方、PS4について問題点の指摘もある。ゲームユーザーの中ではスマホゲームへの乗り換えが顕著で、かつてのようなコンソールタイプのゲーム機への需要を掘り起こすことが難しいとの見方がある。

 また、ゲーム機の展開にとって重要なソフトの充実も、PS4の場合いまひとつとの見方もあるようだ。一般的にゲーム機の売り上げが1000万台を超えると、ソフトメーカーも当該機専用のソフト制作に取り組む姿勢を示しやすいと言われているようだ。PS4がそこまでたどり着くのにどれくらいの時間を要するかも、注目される。

 PS4は、ソニーにとって相応の可能性を秘めた製品であることは間違いない。問題は、これから同社がいかにユーザーのニーズに迅速に応え、どれだけソニーブランドを復活させることができるかだ。

 PS4の好調な販売だけで、2014年3月期の連結損益で1100億円あまりの赤字計上を余儀なくされる同社の業績を、黒字化することは難しい。同社の経営にとって最も喫緊の課題は、家電・音響部門の大幅赤字を早く止めることだ。

 それに対して平井社長は、すでにテレビ事業の分社化とパソコン事業の売却、さらに約5000人のリストラ策を発表している。それは赤字の垂れ流しを防ぐ“止血策”の実行だ。