意外と多い「身の程知らず」

 あるインテリア販売会社の面接に、設計事務所で働いている方が応募してきたときのことです。それまでの仕事が役に立つ部分はありますが、商品知識などを新たに身に付けなければならず、営業トレーニングも必要なのでお客様の前に立てるまでかなり時間がかかる。面接官がそう説明すると応募者の方は「一生懸命勉強します」と応じました。

 その返事を聞いた面接官は好感を持ち、面接の最後に「希望年収は?」と尋ねたところ、「いま500万円もらっているので、500万円が希望です」との答えが返ってきました。これだけが理由ではありませんが、最終的にこの候補者は面接を落とされました。

「身の程を知らない」

 面接官は候補者をそう評しました。厳しい言葉ではありますが自分が新しい世界では未経験者で、一人前になるまでに時間がかかる修行の身との自覚がない。そんな意味がこの表現には込められていると思います。言い換えれば、自分をきちんと見積もれていない。

「現在の年収は500万円ですが、勉強しなければならないことがいっぱいあるので400万円いただければと思っています」

 そんな風に前職の給料から自分が未経験である分の金額を差し引けるかどうか。金額は400万円でも450万円でもよいのですが、これから勉強する立場である自分の身の程をわきまえているかが希望年収への答えから透けて見え、面接結果に影響することもあります。

年収アップを勝ち取るには
「これだけの貢献ができる」を示せ

 自分がその仕事に関しては未経験で、一人立ちするには時間がかかる。それはわかっているが家族の生活を考えるとこれ以上、年収を下げることはできない。そんな事情のある人もいるでしょう。その場合は事情をきちんと話すことです。