あなたの職場のメンバーは、明るく楽しい雰囲気で仕事をしていますか。それとも笑顔の見られない重苦しいムードが漂っているでしょうか。もし、そうだとしたら、ほんの少し上司が意識を変えるだけで、部下の表情は変わり、職場はずいぶん明るくなります。
新しい上司が来てから
No.1営業マンになったBさんの例
ある金融関係の会社でのエピソードです。Bさんは所属する支店のベテラン渉外担当でした。ここ数年、Bさんはチームのなかで、何となく自分の存在感が薄いと感じていました。月例のミーティングでも、通常の営業報告だけで終わることがほとんどでした。だいぶ年下の支店長は、特にBさんに発言を求めることもありませんでした。年長の部下であるBさんが少し煙たかったのかもしれません。
当時を振り返って、Bさんはこう言います。
「なんだか、私のことが支店長の頭のなかにいないというか、数に入っていない、そんな気がしていたんですね」
しばらくして、人事異動で支店長が交代しました。新しい支店長は、ミーティングでBさんにこう問いかけてきました。
「Bさんは昔からお客さんをとても大事にして信頼を得ているようですね。特にこのあたりは難しい地域なんですが、どんなふうにやっているんですか?」
「Bさん、こういう問い合わせが最近多くなっているんですが、どう思いますか?」
いままでになかった上司のアプローチにBさんはチームのなかでの存在感と充実感を久々に感じたそうです。