視点5 二つの可能性
一時的な減速にとどまるか、ゼロ成長に落ち込むか

 15年超続くデフレからの脱却の途上にある日本経済にとって、4月からの消費税増税は当面の最大のリスク要因である。2月に公表されたESPフォーキャスト調査(民間エコノミストの経済予想集計)によれば、民間予測機関の2013年度・2014年度の実質GDP成長率は平均2.5%、同0.8%である。そして2014年度の民需・公需・外需の寄与度はそれぞれ0.2%、0.2%、0.4%という構成である。

 民需に関しては個人消費や住宅投資の寄与はマイナスになるものの設備投資が増加してプラスの寄与となり、公需については経済対策の影響もあって2013年度には及ばないもののプラスの寄与を維持、そして外需については輸出の寄与が輸入の寄与を上回ることでプラスとなるとの見立てである。こうした見立てが現実のものとなるかは、前述の個人消費や住宅投資の下落がどの程度となるかといった要素に加えて、設備投資及び輸出の動きがどうなるかに依存する。

 図10は製造業・非製造業のソフトウェアを除く設備投資(季節調整値、非製造業は金融業・保険業を除く)と機械受注額の推移をみている。

 2013年の設備投資の増加は非製造業によるところが大であった。非製造業の設備投資は国内需要の動向に大きく依存するため、消費税増税後に増加が一服する、また製造業の設備投資は2014年度も本格的増加はみられないと考えれば、設備投資の伸びが民間消費や住宅投資の下落を打ち消すほどには至らない可能性もあり得る。製造業の設備投資が明確に増加に転じるには、輸出が増加することが必要になるのではないか。