素材型電子部品メーカーの代表例としては、村田製作所(MLCC=積層セラミック・コンデンサ、セラミックフィルター等)、TDK(MLCC、インダクター等)、京セラ(セラミックパッケージ等)が挙げられよう。またカスタム性の強い部品市場で高い競争力を発揮している企業の代表としては、日本電産(HDD用スピンドルモータ)や日東電工(液晶パネル用偏光フィルム、タッチパネル用ITOフィルム)等が挙げられると考える。
(図1)

(出所)BofAメリルリンチ・グローバルリサーチ

 韓国・台湾メーカー等アジア勢に対抗するためには、コストのみでは勝負にはならない。つまり組立加工型の電子部品市場においては、日本企業がシェア低下を余儀なくされることも念頭に置いておく必要がある。一方、コスト競争力に加え、高い素材技術やカスタム製品市場で高いシェアを有する電子部品メーカーは、今後も世界市場で勝ち残っていく可能性が高いものと考える。

2014年の3つの注目投資テーマ

 2014年における電子部品業界は、健全な需給バランスを背景に堅調なファンダメンタルズが期待できる反面、受注前年比伸び率のサイクルという観点では、年後半にかけての減速が想定される。

 弊社集計対象企業の月次受注・売上高をベースに作成している電子部品受注インデックスは、2014年1月に前年比11.6%の増加を記録。昨年8月以降の10%前後の伸びを維持した。しかし今後4~6月期は、(1)国内自動車市場の一時的な減速、(2)スマートフォン新製品の端境期等を理由に、受注の前年比伸び率は減速が想定される。

 また7~9月期以降についても、大幅に円安の進んだ為替を含め、前年のハードルが高くなるため、前年比受注伸び率が大きく上昇することは想定し難い。電子部品メーカー各社の株価パフォーマンスが受注前年比伸び率と高い相関を示すことに鑑みれば、電子部品セクター全体の株価上昇余地も限定的となるものと想定できよう(図2)。

(注)受注インデックスの構成銘柄はサンケン電気、ヒロセ電機、タムラ製作所、CMK、新電元、新日本無線、ローム、東光、京セラ。株価インデックスは加重平均であり構成銘柄は、TDK、ローム、京セラ、太陽誘電、村田製作所。
出所:会社側データよりBofAメリルリンチ・グローバルリサーチ作成