Photo by Ayako Suga
エイプリルフールならではの話題、というわけではなかった。エアバスA330-300型機導入に伴い、5月末から期間限定で客室乗務員(CA)の制服をミニ丈のワンピースにすると発表したスカイマーク。その制服を4月1日就航の新路線でもCAが初日限定で着用したのだ。当日はCAたちの様子を取材するため、多くのマスコミ関係者が空港に詰めかけた。ミニスカ制服に対する反応は賛否両論で、「目の保養にはいい」「話題性があるのでは」という意見から、「業務に支障が出るのでは」「セクハラ行為を誘発する」といった意見まで様々で論議を呼んだ。スカイマークがミニスカ制服を採用したのは同機のグリーンシートを宣伝することが目的だったが、果たしてこの試みは企業戦略として成功だったのか、失敗だったのか。PRや広報関係者の評価から改めて考えてみよう。(取材・文/小川たまか・プレスラボ)
発表直後から賛否両論が噴出
ミニスカ制服「問題ない」が59.5%
ひざ上15センチのインパクトが会社に与えたものは――。
そもそもの発端は昨年12月。スカイマークは、2014年春から導入するエアバスA330-300型機の就航記念キャンペーン用制服としてミニ丈のワンピースと帽子を取り入れた新制服を発表した。西久保慎一社長が「若さを強調した」と話したことや、同型機に乗務するのは20代のCAがメインであることも報じられた。
昨年の発表当時から賛否両論があり、「男性客が目のやり場に困るのでは」「短すぎて下品」などの声が聞かれた。議論が再燃したのは、キャンペーンが開始した今月1日頃からだ。
同社が3月31日発表のプレスリリースで、米子空港からの新路線と、同じく新路線である「神戸‐仙台線」でこの制服を着用することを発表。ミニスカ制服を身にまとったCAの姿を撮影しようと、メディアが空港に押し掛けた。今後は、5月末に就航する「羽田‐福岡線」など3路線で、半年間限定で着用すると報じられている。
さまざまな意見が噴出するなか、「セクハラを誘発しないか」という問いに西久保社長は「当社を利用するお客様を侮辱している」と回答。3月20日に発表されたプレスリリースでは、着用は希望者に限定していることや、「当社客室乗務員においては好評であり希望者は順調に確保できました」「あくまでもお客さまと社員の安全性を考慮した上で今回のキャンペーンを企画いたしました」といった内容を発表している。