しかし、そんな中にあってももちろん、今回の悲惨な事故に多くの日本人は心を痛めた。普段は嫌韓的な発言をする人も多く、旭日旗をアイコンに使う人もいるヤフーニュースのコメント欄ですら、事故を伝えるニュースには「ご冥福をお祈りします」「ひとりでも多くの人が助かってほしい」といった言葉が並んだ。心ないコメントが1つもなかったわけではないが、隣国の大惨事を「他人事」と感じた人は少なかったはずだ。

 冒頭で述べたように、報道から垣間見える韓国社会の「素顔」について強い問題意識を感じ、感情移入した人も多かった。そうしたこともあり、フェリー事故は私たちの胸にかくも深く刺さったのである。

 とはいえ、それらの報道はどれだけ彼らの実像を正しく伝えているだろうか。今回は、事故報道でクローズアップされた韓国社会の「3つの素顔」を深く検証しながら、かの国が抱える課題に迫りたい。

 1つ目は、あのような緊急事態においてまで、日本からの支援を頑なに断るほど、やはり韓国内では反日感情が強いのか。2つ目は、これほどの人災が起こってしまったことと、その後噴出した様々な問題について、報道で言われている通り、韓国人の中に社会を改革しようという気持ちが本当に芽生え始めているのか。そして3つ目は、政府に対してまで激高し詰め寄るという、日本人にしてみれば厳しすぎるようにも見える韓国人の「謝罪」の要求とは、彼らにとってどれほど大きな意味を持つのか、である。

日本の支援を拒んだのは
本当に「人命より反日」だからか?

 まず1つ目の「素顔」について検証したい。日本の海上保安庁は、事故当日の16日に韓国の海洋警察庁に救助活動の支援を申し出ている。しかし、韓国側から謝意はあったものの、結局支援要請はなかった。これについて、韓国国内からも「なぜ支援を断ったのか」「人命よりも反日なのか」という反応があったことが伝えられている。

 日本国内でも、「反日感情から支援を断ったのではないか」という声が見られたほか、「メンツの問題では」「領海に侵入されたくなかったのではないか」などの推測もあった。

 韓国は日本だけではなく、米国からの支援の申し出も当初断っていたが、事故発生から10日後の4月26日になって、米海軍の支援受け入れを発表。救助ヘリコプターは救助に参加できなかったものの、非武装救難艦「セーフガード」が救援の後方支援を行う予定と報じられた。