日本は経済先進国です。豊かな国のはずです。しかし、その「豊かな国」で生きるぼくらは、その豊かさを実感していません。むしろ時代が進むにつれて、さらに仕事が長時間になり、しんどくなっているような印象さえも受けます。

 労働者がいつまでたっても豊かになれないのは、「必要経費」しかもらっていないからでした。また、どうすれば給料が上がるかというポイントが誤解されていることが多く、間違った努力がなされています。
だから、「いつまでたってもしんどい」のです。

 一番の皮肉は、「労働者は、なぜしんどいのか?」というこの質問に対する答えを、マルクスが150年も前にすでに説いていたということです。
(連載終了)

※ここから先は、書籍『超入門 資本論』をお読みください。書籍では、資本主義のルールをさらに詳しく解説し、この世界を生き抜くための方法まで紹介しています。


著者プロフィール

木暮太一(こぐれ・たいち)
経済入門書作家、経済ジャーナリスト。ベストセラー『カイジ「命より重い!」お金の話』『僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?』『新版 今までで一番やさしい経済の教科書』など著書多数。慶應義塾大学経済学部を卒業後、富士フイルム、サイバーエージェント、リクルートを経て独立。学生時代から難しいことを簡単に説明することに定評があり、大学時代に自主制作した経済学の解説本「T . K論」が学内で爆発的にヒット。現在も経済学部の必読書としてロングセラーに。相手の目線に立った話し方・伝え方が、「実務経験者ならでは」と各方面から高評を博し、現在では、企業・大学・団体向けに多くの講演活動を行っている。


新刊書籍のご案内

この連載の著者・木暮太一さんの『超入門 資本論』が発売されました。

『超入門 資本論』
木暮太一・著
定価:1500円+税
発売:ダイヤモンド社

お金と働き方の絶対ルールを知る者だけが勝つ!
この世を牛耳る資本主義のルールを解き明かした
マルクスの名著から、それでも勝ち残りたい人のための戦い方を学ぶ。誰もが教養として知っておきたい、最重要経済書を2時間で読む超入門書。

ご購入はこちらから!→[Amazon.co.jp] [紀伊國屋書店BookWeb] [楽天ブックス]