評価は人の人生を決める

 これほど鋭い凶器と化す評価は滅多にありません。しかし、20年、30年の時間軸で考えてみてください。同期で入社した人、あるいは同年齢の人と4階級程度の差が開いていることは、実は、珍しくありません。その差は、じわりじわりと長い時間を掛けた評価の堆積によって決まります。評価は、人の人生を決めるのです。

 私たちは評価に人生を左右されながらも、その仕組みやポイントについて、きちんと勉強したり、真剣に考えたりすることは少ないように思います。果たして、本当にそれでいいのでしょうか。

 不当な評価というのは、2つのケースがあります。
・評価そのものが本当に不当なケース
・正当な評価であっても評価される側が不当だと思ってしまうケース

 会社の中で、不当な評価が多いのは確かです。ですがその一方で、自己評価がどうしても甘くなり、正当な評価にもかかわらず、不当だと思ってしまうこともよくあるのです。これら2つのケースは全く正反対の意味を持ちますが、実は、その処方箋は同じです。その処方箋については、次回以降、詳しくお話していきます。

 評価不満に悩み、仕事のモチベーションをどのように戻せばよいかわからない方、また、そのような部下を助けたい方、評価についての知識をもっと持ちたい方、その他、評価に関心のある方にとって、この連載が少しでもお役に立てれば、この上ない喜びです。
 


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サラリーマンにとって評価は人生を左右しかねない大問題。しかし、人が人を評価する以上、公平で客観的な評価など存在しない。まして上司に見る目がなかったら…。そんな「理不尽な評価」とうまく付き合いながら、不条理なサラリーマン社会を生き抜くための処方箋。

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