──では、名村社長から見て、経営再建途上にあった佐世保重工業を子会社化することの最大のメリットは何ですか。

 やはり、設計陣の層が厚くなることです。

 以前から、設計陣を増やしたいという問題意識は持っていましたが、名村造船所の生産キャパシティを考えれば、単に設計陣を増やしても固定費の負担が増すだけです。

 したがって、総合重機メーカーの傘下にある大手造船所のように大人数の設計陣を抱え続ける余裕がありませんでした。技術者の育成には、時間もお金もかかります。

 ところが今回、株式交換によって佐世保重工業と一緒になることにより、新造船事業の生産キャパシティは上がり、同時に技術者の数も増えるのです。佐世保重工業は、艦艇(自衛隊向けの船舶)の修繕事業を手がけてきたことから、高い技術力を持っています。

 私は、組む相手として考えられる“ベストの組み合わせ”だったと考えています。

──佐世保造船所の敷地には、米軍の艦艇の修繕やメンテナンスを行う米軍が管理する特別区域があります。最近は、東シナ海の対岸にある中国が、不穏な動きを活発化させていることから、佐世保の地政学的な重要性が増しています。そんな中で、佐世保重工業と一緒になることにより、名村造船所グループには新しく「防衛関連」の仕事が加わることになりました。

 はい。いろいろなルールがあると聞いていますので、これから佐世保重工業と話し合って、しっかり進めていきたいと考えています。