先輩、知り合いを当てにした
転職の危険性に気付け

 要するに、ご縁転職をする人は脇の甘い転職をしている人が多いといえます。もちろんご縁は大切にするべきものですが、しっかり押さえるべきことを押さえないとご縁を失い、余計な転職履歴がつき、さらには再出発時の転職活動で判断の甘さを面接官に告白しなければいけない羽目になります。ご縁転職こそ慎重に判断しなければなりません。

「先輩に誘われて転職したら、3ヵ月後にその先輩が転職していなくなった」

 こうしたケースは決して珍しくありません。先輩に悪意はなくても、そうなると自分は梯子を外された形になります。「面倒をみてくれる人がいる」と先輩や知り合いを当てに転職した人は、その時点でアウトです。

 そうなるのは結局、そもそもの転職の仕方が間違っているからです。つまり、誰かを当てにして転職してはいけないのです。それは、相手が社長であっても同じです。

 雇われ社長に誘われて転職し、その社長が解任されたら悲劇です。解任劇が起きるような会社はたいてい内部に派閥争いなどの問題があって、新社長は前社長に連なる主要メンバーを一掃します。前社長に引っ張られて入社した人は、会社を辞めざるを得ません。

 オーナー社長の場合はそうしたリスクがないかわり、手のひら返しが多いという危険があります。「こんな事業を一緒にやろうよ」と取引先のオーナー社長から声をかけられて転職してみたら、「その事業に着手する前に、まずこの部分を固めなければならないから」といって想定外の業務に引っ張り出されるようなケースはよくあります。

 それは騙そうと思ってやっているのではなく、オーナー社長があいまいな話しかできず伝える力が足りないことに原因があります。新事業をやるつもりでいるのは間違いないが、具体的な動き方を考えたとき、その前に固めておきたいところを思いつき「まずこれをやって」と言い出す。しかし、転職した人からみると「話が違う」となるわけです。