誘いを受けても舞い上がらず
しっかり相手を見極めよ

 ご縁転職というと聞こえはよいですが、一方でしがらみを背負うという側面もあります。

 先日、転職活動をされていた方が当社を通じA社からの内定と、現在の勤務先の顧客から紹介されたB社からの内定を受けました。両社とも名の通った評判のよい企業ですが、諸条件はA社のほうが上。しかしこの方がオファーを受けたのはB社で、A社の内定は辞退しました。

 その理由をおうかがいすると「お客様のおかげで内定をもらったのだから断れない。お客様は裏切れない」でした。ご縁によって心理的な圧力が働き、合理的な判断ができなくなっていたようです。

 以上のようにご縁転職にはいろいろな危険が潜んでいます。防御策としては声をかけられたからといって舞い上がらず、しっかり相手を見極める姿勢を持つ。十分な情報収集を行い、しかるべき第三者に相談したうえで判断することです。

 なお、第三者に相談せよといっても、同僚や友人に相談しても何の解決にもなりません。転職エージェントのプロや業界に詳しい人と話をするべきです。情報収集もネット情報を鵜呑みにせず、その業界の人に話を聞いたりしてバランスよく判断するのが大事です。そういう意味では日頃から相談できるかかりつけの転職コンサルタントを持っていることは有効です。

 声をかけられた相手がオーナー企業の社長なら、たとえば酒席をともにしてじっくり話をする。飲まない人ならお酒抜きでも時間をかけ、詳しく話を聞いてみることです。

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