でも、悲しいくらいに結果が出ない時期が長かった。食事記録を見せてもらったこともあったのだが、これ以上何も言えないくらいの完成度だった。もちろん、それだけの努力をしているので、決して太っているわけではない。でも、努力の割に…という思いや自分のベストではない、ということが本人としてはずっとひっかかっていたのだ。ところが、ひさしぶりに会ったら、随分とすっきりしている。その理由を聞いて、なるほどな…と思ったことがあった。

 彼が自分と同じように運動をしている友人たちを観察したところ、痩せている人は運動後、普通にコンビニに寄って甘いものを食べたりしている。一方の太っている組は、そこでは一切何も買わずに、夜の飲み会の席ではじけるように食べていたのだそうだ。

「なりたい人がいたら、その人のまねをするのが一番」

 そう考えた彼は、食べたいときには大好きなチョコレートを食べるようになった。気持ちに蓋をしすぎて、そのストレスから体にも負担がかかっていたのかもしれない。そして、「こんなに頑張っているのにどうして痩せないんだ」という怒りを手放した結果、ついに目標を達成することになった。

 ストレスを制するものはダイエットを制する。食欲と感情は密接に結びついているので、幸福感のない食事を続けるダイエットは、本当に本当に難しい。今日からダイエットをしよう!そう思ったら、まずは、不足がないかをチェックして、加齢と共に落ちてしまった代謝を上げることから考えること。そして、「まだまだ頑張れるぞ」と思えるくらいの頻度でご褒美も導入してみよう。痩せるために食べ物を選ぶのではなく、心身が健やかになるために口にするものを選ぶことができるようになったら、ダイエットはもっと楽しく結果が出せるものになるだろう。


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