アジア新卒学生を採用したいという企業が増え、採用活動が活発化している。

日本で働きたいアジア出身の学生は多い。面接を待つ控室では、日本語で自己PRの練習をする者や、他の国の人と日本語で会話する光景も

「日本で働くことが憧れ。仕事のスキルを身に付けて、将来は国の発展に役立てたい」

 流ちょうな日本語で話すのは、ミャンマーのヤンゴン外国語大学を卒業したモン・ピョウ・エイさん。「WORK IN JAPAN」に参加し、日本企業数社の面接を受けた。

 これは、人材サービス最大手のリクルートキャリアが主催、日本で働きたいアジアの大学生と、採用したい日本企業をマッチングさせる合同面接会だ。

 2010年にスタート、過去4回で9カ国550人の学生が内定を勝ち取った。企業数も年々増え続け、今年は約80社に上る。

 これまでは、北京大学や清華大学といった一流大学や、インドの理系学生へのニーズが高かった。しかし今年は、タイやインドネシア、シンガポールを中心としたアセアン諸国の学生たちが人気だ。

 というのも、企業の進出先である国々で幹部候補生となる人材を確保しようと考えているからだ。総合職として新卒で採用、日本で営業やマーケティング、経理など複数の部署を経験させた後、現地の管理職などにするのだという。

 例えば、紙専門商社大手である国際紙パルプ商事も、狙いは海外拠点の管理部門の人材。