ダイヤモンド社のビジネス情報サイト

あなたは「スマホの奴隷」になっていないか!?
異色のスマートウォッチが問う「ネットとの距離感」

ダイヤモンド・オンライン編集部
2014年9月24日
著者・コラム紹介バックナンバー
previous page
2
nextpage

スマホをいじる
時間を減らしたい

 「スマホからの解放」とは、どういうことか。

 止まらないソーシャルアプリのタイムライン、次々更新されるニュース…、便利で刺激が多い半面、何気なく、見るでもなくスマホをいじっている時間があまりにも多くなってはいないか。「わかってはいるけど…」やめられない現代人に、腕時計を使って必要な情報だけが届くようにコントロールしよう、スマホに奪われた「自分の時間」を奪還しよう、というのがヴェルトのコンセプトだと、野々上社長は説明した。

 「ネットとの距離感を保つために、メール等が来たときの通知は、スマホを取り出して確認すべきか、ユーザーが判断できる最低限の情報量に抑えています。だから1行表示で十分です」

 また、文字盤に丸く埋め込まれた24個のLEDは、設定したスケジュールや天気予報などのオンラインのサービスと連動して、たとえば「いまから2時間後に雨が降る」といった情報を光でガイドする。「LEDの色も、赤、緑などの単色でなく、和のテイストを取り入れた微妙な色味を再現することで、さりげなく情報を伝えるようにしています」

 さりげない外観の背後で、実は高度なテクノロジーが動いているようだ。この考え方は、専用アプリにも貫かれている。まず、日本交通と提携してボタン操作でタクシーが呼べるサービスの提供を開始する予定だ。「いちいちスマホのアプリを起動しなくても、この時計のボタンを押すだけで、自分が今いる場所へタクシーを呼ぶことができます。まさに“スマート”です」

 このほかに、住宅メーカーや家電メーカーとのサービス連携も検討中という。

「バーゼルに出せる」
デザインを目指す

 ヴェルトは、野々上氏が2年前に1人ではじめたベンチャー企業。現在の社員は3名だ。元ソニーCEOの出井伸之氏が顧問を務めることでも話題となった。ヴェルトは製品のコンセプトを決め、デザインや設計、製造は外部の協力企業と共同で行うファブレスメーカーである。

 ヴェルトのデザインは、東京を拠点に活動する「takram design engineering」が担当した(野々上氏はtakramのアドバイザーも務めている)。時計としての質感を重視したデザインはもちろんだが、操作インターフェースも昔ながらの「ボタン」にした。音声やゼスチャーなども一通り検討したが、人前で時計に向かってしゃべったり、突然腕を振ったりするのは怪しすぎるため、不採用に。

 「これからまさに立ち上がろうとしているスマートウォッチ市場は、スマートフォンでいうアップルのような特定のメーカーが極端に大きなシェアを取る状況は起きないとみています。時計の市場はもっと細分化されていますから。その中で存在感を出していければいい。我々は本気で『バーゼルフェア』に持って行ける時計を作っていきたいと思っています」

※バーゼルフェアは、年に一度スイスのバーゼルで開かれる高級時計と宝飾品の見本市

価格は、上段3個が各10万8000円(サファイアガラス)、下段5個が各7万8000円。すべて税別
previous page
2
nextpage
IT&ビジネス
クチコミ・コメント

facebookもチェック

デジライフNAVI

目まぐるしいほどの進化を続けるデジタルの世界。最新の商品やサービスをいち早くキャッチアップし、最先端のトレンドをナビゲーションします。

「デジライフNAVI」

⇒バックナンバー一覧