9月1日、損保ジャパンと日本興亜損害保険は合併し、損害保険会社単体としては日本最大となった。二宮雅也社長に、今後の方針を聞いた。
――9月1日から合併新会社となりますが、どういった戦略で臨むのでしょうか。
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2012年3月に合併を公表した際に、新しい価値観を示しました。それは「お客さま評価ナンバーワン」の会社になるということです。これが新会社の基軸となることに変わりはありません。
2つの会社はそれぞれ120年余りの歴史がありますが、その新しい価値観にこだわろうと、これまで進んできました。そして、この新しい価値観を達成するために、あらゆる戦略や施策が生まれることになります。
――具体的には、どのような戦略でしょうか。
今年から、より地域の特性を活かすために、さまざまな権限を16ある地区本部に権限移譲を行うことにしました。高い評価を得るためには、お客様に一番近いところでニーズを把握しなければならないと考えたためです。
――どの程度の権限移譲がなされるのですか。
予算や営業店舗の展開、人員配置についても各地区本部で行うように変えました。というのも、これまでを振り帰ってみると、これらはすべて本社が決めてきましたし、基準も全国一律でした。これでは機動性に欠けますし、地域の特性を生かし切れません。つまり、このやり方では、お客様の評価を得るには限界があると考えるに至ったのです。