また、LCCとの競争激化も響いた。成田発着便(10月末で撤退)は、搭乗率が2割台にまで落ち込んだものもあった。現預金残高も不安だ。14年3月期末に比べて、25億円も減少して46億円となってしまった。不採算路線縮小によるコストダウンや運賃値上げとともに、予備エンジンや、パイロットの訓練に使うフライトシュミレーターなど、わずかに保有する資産を売却して、手元資金確保に務めているという。

 自己資本は389億円あり自己資本比率は49.7%とANAを上回っているように見えるが、短期の支払い能力を示す当座比率は49.5%と安全水準と言われる80~100%を大きく下回っており、3社の中で極端に低い(表)。

円安と競争激化で崖っぷちのスカイマーク <br />エアバス問題抜きでも大赤字は不可避

 しかも、現金化の容易な有価証券はもはや計上されていない(JALも短期の有価証券を保保有していないが、多額の現預金を保有しており、これが当座比率を高めている)。

 スカイマークは売却できる資産や、助けてくれるメインバンクもない“持たざる経営”が裏目に出ており、本業の地道な回復以外に挽回策がないのが現状だ。このペースで赤字が続けば、エアバスとの違約金問題を抜きにしても、自力再建は難しい。

羽田の国際線で儲かるANAとJAL
気になるエボラの影響は未知数

 一方、ANAとJALは、羽田空港の国際線発着枠拡大の恩恵を受けて順調に収益を伸ばした。

 ANAの売上高8548億円は、過去最高だ。特に国際線に関しては、旅客数は前年同期比で13.3%増、客単価は5.9%もアップした。JALも売上高6837億円をマーク。ANAと違って円安の影響はあったものの、営業利益は928億円と微減にとどまった。営業利益率は13.6%と、世界でもトップレベルの儲かっているエアラインだ。純利益も経営破たん時の巨額の欠損金が繰り越されて税負担が軽いため水準が高い。