テスラ・モーターズCEOなどを務めるイーロン・マスク氏は、衛星ネット事業に乗り出すことを表明 by Tesla Club Belgium (CC by 2.0)

衛星ビジネスの起業家
グレッグ・ワイラー氏と手を組む

 テスラ、スペースXなど未踏の領域で経済性を実現する手腕に長けた起業家のイーロン・マスク氏が、今度は衛星によるインターネット接続ビジネスに手をつけるという。

 このうわさは、マスク氏が衛星ビジネスの起業家であるグレッグ・ワイラー氏と共に、業界関係者と話を進めている最中というところで広まってきたものだ。

 マスク氏は、ツイッターで「まだ初期段階の話」だとしたものの否定はせず、数ヵ月後に正式発表をすると明らかにした。

 伝えられるところによると、この構想では700基の小型衛星を打ち上げ、そのコンステレーション(ネットワーク状になった構成)によって地上にくまなくインターネット接続を提供しようというもの。小型衛星は現在打ち上げられている商用通信衛星の半分ほどの大きさで、110キロ程度の重量という。また、このコンステレーションは、現在の同様の構想の10倍ものサイズに及ぶ。

 マスク氏が、これに関してパートナーを組んでいる上出のワイラー氏は、2007年に「O3bNetworks」というインターネット衛星会社を創設。同社への投資をリードするグーグルに移って開発を続けていたが、2009年に退社。その後ワールドビュー・サテライトを創業した。その際に、O3bNetworksが取得していたスペクトラムの利用許可を引き継いでいる。

 ワイラー氏はグーグル退社の理由を、「衛星を製造するだけの専門知識があるかどうかが不明」としていた。同氏退社後にグーグルでのO3bNetworks事業がどうなったのかはわからない。