不幸な転職を避けるには
転職コンサルタントをきちんと選べ!

 本来、転職コンサルタントに期待されている価値は「キャリアの相談相手」と「人材市場とのアクセス」です。キャリアに関して本人が気づいていない意外な価値に気づかせてあげたり、相手をしっかり理解したうえで最適な求人情報とつないだりする機能が転職コンサルタントには求められています。

 ところが前回触れたようにネット型転職の普及によって、これらの機能はいま、大きく縮小する傾向にあります。転職コンサルタントを名乗っていても、やっていることは単に市場へ出てきた情報を機械的につなぐだけのオペレーターという人やエージェントが少なくありません。

 ジュニアクラスの転職であれば機械的なマッチングでよいのかもしれませんが、ミドルキャリア以上の人が十分なコンサルティングやその求人に関する情報提供を受けられないと結果的にミスマッチが発生し、不幸な事態が生じる恐れが高くなります。

 ひどい例だと「この候補者にその案件は難易度が高すぎる」というマッチングをするエージェントも見受けられます。たとえばいま3次請け会社でSEをやっている人にいきなり大手SIerのプロマネのポジションを打診するような、明らかにずれた案件が提案されるケースがあるのです。

 上や横にずれた案件が提案されるのは、エージェントがちゃんと候補者の職務経歴を理解せずに送り付けているからという可能性があります。こういうエージェントは避けるべきです。

信頼できるかどうかを見抜く
「3つの質問」

 一定以上のポジションで転職活動をしている人が幸せな転職をするためには、オペレーター的なエージェントを避け、信頼のおける転職コンサルタントかどうかを見極める必要があります。

 まず気をつけるべきは、「とにかくすごい!」「もうピッタリ!」といった、勢いだけで内容のない言葉を使うエージェントです。プロならこんな表現は使いません。