経営再建を模索していた国内航空3位のスカイマークが、意表を突く提携を申し出た。日本航空(JAL)に対し、「コードシェア」という形での業務提携を要請したのだ。
Photo:JIJI
コードシェアとは、一つの便を複数の航空会社で運航するもの。新たな航空機の調達が不要な上、搭乗率を高めることもでき経営効率が上がる手法だ。
スカイマークの不振が表面化したのは、資金繰りの悪化を理由に欧州エアバスからの航空機購入をキャンセルしたことによる。そもそも競争激化で業績が悪化していたことに加え、巨額の違約金を求められる可能性が生じたからだ。
一部、海外のエアラインや投資ファンドなどから出資を受けるのではないかとの観測もあったが、独自路線にこだわるスカイマークの西久保愼一社長は、大手の傘下に入ることを拒んだ。
資金は必要だが、経営権は握られたくない──。そうした相反する事情を解決するためにひねり出したのが、JALとのコードシェアだったというわけだ。
これが実現すれば、経営の独立性を維持しながら、年間80億円の増収効果を見込むことができるとしている。