事例2)税理士と気軽に話せる雰囲気は皆無。さんざんな結果になったWさん

払いすぎは本末転倒!<br />不動産のノウハウがある専門家は不可欠

【相続事情】いとこの税理士に頼んだがなにごとも上から目線

 Wさんは兼業農家の父親を亡くし、母親と2人の弟との4人で相続税の申告をすることになりました。農地の半分程度は土地区画整理で宅地になったため、節税対策にアパートを建てていたのですが、まだ土地があり、いろいろ不安を抱えていました。

 父親は、賃貸収入があるので、毎年の確定申告は親戚の税理士に依頼していました。父親の兄の子どもで、Wさんにとっては年上のいとこになります。

 父親が亡くなったとき、いとこは、「いつまでに、この書類をそろえて持ってくるように」と言って、自分が申告の担当をやるものだという態度でした。

 いとこは、なにごとも上から目線。書類の不足があるときなど、厳しい口調で責められるので、母親も弟たちも行きたがりません。仕方なくWさんが窓口になりました。

 申告期限まで、あと1ヵ月程度。しかし、なんのアドバイスもありません。財産の分割は相続人で決めるようにと言われても自分たちだけでは決められないので、どうしたらいいかと専門家に相談してみました。