対ロシアのけん制も?

原油安は、日本や中国、インドなど輸入国には恩恵をもたらす可能性がある
Photo:REUTERS/アフロ

 だが、原油価格の動向には複雑な要素が絡み合っているのも事実だ。別の石油業界関係者は「シェールつぶしは表向きの狙いにすぎない」と指摘している。

 米国のシェール開発のコストも低下していることから、「米国とサウジで協調して原油安を維持することで、高値を維持したいロシアへの経済的打撃を狙っている」との見方などもある。

 いずれにせよ、今回の減産見送りによって、原油安はしばらく続くとの見方もあるのだ。

 原油安は、資源輸入国の日本からすれば、大きな恩恵があるのは間違いない。日本は、これまで原油高に円安が加わり、高値での原材料調達を余儀なくされてきた。

 今後の価格動向を見守りながらも、資源調達の多様化を進めることが必要だろう。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 森川 潤)