状況3
仕事の優先順位を
意識させることができない

対処法3
仕事の「緊急度」と「重要度」を
意識させる

 仕事の段取りをトレーニーに考えさせる上で、仕事の優先順位づけを意識させることは重要です。

 トレーニーが何から着手すべきか混乱している場合、仕事の「緊急度」と「重要度」を意識させ、優先順位を検討させます。

 その際、「緊急度×重要度マトリックス」の活用が有効です。

仕事の意味づけをすることで<br />トレーニーの意欲がわく

 「緊急度」→「納期」「各作業の所要時間」から判断します。
 「重要度」→一般的には、顧客向け業務(売上獲得に貢献する業務)は、社内向け業務よりも重要度が高いと判断します。

 上記2軸に基づき、現在抱えている仕事をA~Dのセルに整理し、それらの優先順位を決めます。

 通常は「A→B→C→D」の順で優先順位を付けますが、計画段階では重要度の高い仕事は、なるべくAではなくCのセルに収めるように心掛けます(重要な仕事は余裕をもって取り組ませる)。

 これに加えて、「誰が、いつ、何の目的で、どのように使用するのか」を理解させることも大事です。

 例えば、資料作成等の場合であれば、「成果物を誰が、いつ、何の目的で、どのように使用するのか」を理解させたうえで、作業を開始させるのです。

 以上のように、仕事を計画する段階において「仕事の全体像や背景を説明し、見通しを持たせ、仕事の優先順位を意識させること」は、それ以降の業務遂行をスムーズに進める上でも大切になります。仕事のスタート段階における指導をおろそかにしないように気をつけてください。