ホームレスの減少で
アントニオ猪木氏が炊き出し中止

 プロレス格闘技団体IGF総帥のアントニオ猪木氏が、2001年から東京・新宿中央公園で13年間行ってきた、ホームレス支援のための年末の炊き出しを今年は中止することになったと、スポーツ紙が報じていた。公園にほとんどホームレスがいなくなり、ダンボールハウスもなくなったからだという。東京都の調査では金融危機後の99年8月に5799人いた東京23区内のホームレスは、15年後の今年8月には914人に減っている。有効求人倍率が10月分で1.1倍と22年ぶりの水準に戻っていることに代表されるように、雇用環境は良くなってきている。

 賃金面も改善に向かっている。厚生労働省の「賃金引上げ等の実態による調査」によると2014年中に賃金を引き上げた、または引き上げる予定の企業は83.6%で前年を3.8ポイント上回った。1人平均賃金の改定額は5254円、改定率は1.8%で98年の2.3%以来16年ぶりの伸び率になった。

 今冬のボーナスや来年の春闘時の賃上げなども期待できそうで、消費増税の前年比でみた物価への影響が一巡する来年4月以降の実質所得の改善が期待される。

足もと景気悪化の見立ても
年明けには好循環に「逆転」か

 足もと景気は悪くなっているという見方が多いが、年明けには逆転しそうだ。

 11月調査の「景気ウォッチャー調査」では、初めての珍しい現象が起こった。「GDP」という用語を景気判断の理由の説明に使った人が9人もいた。これまでは、今年の8月調査で1人いたぐらいである。

 今年7~9月期のGDPは消費税再引き上げの判断材料として注目されていた。しかも、事前の予測に反してマイナス成長だったことがショックだったのだろう。「GDP」を理由に挙げた回答者の中に「良くなっている」「やや良くなっている」というコメントは皆無だった。

 また、11月調査では「為替」に関するコメントをする人が増えた。急激な円安が背景だ。物価上昇への懸念等に結びつけたコメントが多かった。現状判断の理由、説明に「為替」に関してコメントした人は7月調査で4人、8月調査で8人にとどまっていたが、11月調査では52人になった。半分超が「やや悪くなっている」「悪くなっている」の理由に挙げている。11月調査では先行き判断の理由に為替を挙げた人が110人と3ケタにのぼった。