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「Airレジ」は単なるPOSアプリではない。
リクルートになかったビジネスモデルへの挑戦だ
――大宮英紀 リクルートライフスタイル執行役員

ダイヤモンドIT&ビジネス
【第77回】 2015年1月14日
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将来のレジは、目に見えない
本当に「エア」な存在に?

――新しいアプリを2つリリースしたが、これらの位置づけや、Airレジの今後の拡大策はなにを考えているのか。

 予約機能の「Airリザーブ」と順番待ち管理の「Airウェイト」を公開したが、これらは今まで世になかったものを初めて出したわけではない。しかし、Airシリーズとしてスマートデバイスに載ることで、従来にない使いやすさを実現している。これらも無料アプリだが、Airレジを中核にこのような機能を追加していくことで、前述した有料モデルの下地を作ることができる。

 また、2020年にオリンピックを控え、海外から東京に観戦に来る方にとっては、クレジットカード払いが基本になる。小さな店舗でも、カード決済に対応しなければならないので、Airレジのような仕組みは需要が拡大するだろう。

 しかし、将来の決済の仕組みどうなるかは、正直わからない。iPhoneが登場して7年ほどだが、人々の暮らしや仕事の仕方はこんなにも大きく変わった。一方、東京オリンピックは今から5年後。その時に社会がどうなっているかを予想するのは非常に難しい。今はiPadのレジだが、未来はのレジは端末が必要ない、文字通りの「エア」なシステムになるかもしれない。

――スクエアは、一昨年米国で顔パス決済を始めたが、普及せずに昨年撤退した。

 技術的にできることと、その際に利用者から支持され、普及することは違う。サービスを出すタイミングも重要だと思う。早すぎてもいけない。

 ただ確かなのは、将来は「情報がシームレスにつながる」世界がいっそう進展するということ、それと「店舗よりも消費者が常に先を行っている」ことだ。消費者は新しいデバイスやシステムを次々に使えるが、店側は基本的に一度入れたシステムをしばらくは使い続けるからだ。これを放置すれば、消費者から見た店での体験は徐々に劣化していく。そこでAirレジは、そんな消費者の進化にも追従してバージョンアップしていくシステムを目指している。

――今後、導入店舗を増やしていくための課題はなにか?

 最大の課題は、店舗の従業員に最初に使っていただくこと。一度使ってもらえばよさがわかるのだが、人の行動を変えることはやはり難しい。

 仕事の道具を変えるということは、その使い方を新しく覚えなければいけないことなので、誰にとっても面倒なことだ。そこをどうすればスムーズに入ってもらえるかを知恵を絞っている。

 幸いスマホやタブレットの普及で、従業員の方もインターフェースに対する抵抗感は少ない。あとはより使いやすく、使うと便利な機能を入れていくことが重要だ。

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